れいあ

カストラート について


はい、れいあです。

16世紀のローマにグレゴリオアリグリという音楽家がいたのですが
‪Miserere Mei‬
‪という曲で有名です。‬

‪アリグリはカストラートでした。

中世ヨーロッパでは女性は教会で歌うことを禁じられていました。
ソプラノパートなどの高音パートが必要な楽曲についてはボーイソプラノが使われていたのですが
声変わりをしてしまう前の少年を去勢することが当時は流行っていたんですね。

昨年の終わりに「カストラート」という映画を見ました。
原題は「Farinelli」(ファリネッリ)です。
1994年の映画「カストラート」は、実際の音声こそ合成されて作られたんですが
18世紀に実在したカストラートであるカルロ・ブロスキを題材としたもので
去勢されたカストラートの苦悩について描いたフランス映画です。

以下ネタバレを含みます。

劇中ではヘンデルとのことがいろいろ描かれているのですが
主人公は10歳の時落馬事故にあい、ボーイソプラノを維持するため去勢手術をしたんですね。
兄は8歳年上ですが、作曲を主に担当、弟が歌うというかんじでした。
ナポリの街頭で歌っていたところその声の美しさからヘンデルに声をかけられます。
しかし誘われたのは主人公である弟だけで作曲をしていた兄は誘われませんでした。
そのときはヘンデルとの契約を兄が断りました。
それから年月がすぎ、弟はファリネッリと名乗るようになり、兄弟で演奏旅行に出かけました。
まぁライブツアーみたいなものですね。

この兄弟はなんでも二人でひとつ、でした。
それは女性関係でもそうでした。
ファリネッリは女性を誘い、途中までは彼が担当で
そのあとはファリネッリは去勢してしまったため、
女性を好きになっても性的関係になれなかったのです。
兄弟二人で女性の相手をするような形です。

そんなあるときイギリスの貴族のオペラ座を救ってほしいとの依頼があり
イギリスへと向かいます。
そこにはファリネッリの師匠とコヴェントガーデン劇場のヘンデルという対立図がありました。
ファリネッリの声は女性を失神させるといわれるほどのもので
彼の声に多くが魅了されていき、ヘンデルのほうの劇場は人が少なくなっていきました。
しかしファリネッリの心に変化が訪れます。
それは兄が書いた曲では満足しなくなっていったのです。

その心境を知ったアレクサンドラ(イギリスの貴族オペラ座を救ってほしいと懇願した女性)がとった行為は
ヘンデルの楽譜を盗むということでした。
そのヘンデルのアリアを歌うことを決意したファリネッリ。
一方で兄は未完成のオペラを完成させることに尽力しました。
それは自分のプライドと弟の気持ちとを取り戻すため。

そしてヘンデルのアリアを歌う当日。
ヘンデルは本当にそれを歌えるのかと挑発し、また、落馬事故からの去勢手術は兄の策略だったことを告げ
ファリネッリを絶望へ落した状態で歌えるのかという状況でのシーンがこちらです。

Lascia ch'io pianga(私を泣かせてください)(ヘンデルが作曲したオペラ「リナルド」で歌われるアリア)

(日本語訳)
私を泣かせてください
私の残酷な運命に
そして自由を恋い焦がれさせてください
その苦悩がこの鎖を砕いてくれますように
私の苦しみへの哀れみだけのために

ファリネッリは見事に歌ったことでヘンデルも感動し自らの負けだとし、ヘンデルはもう2度とオペラを書くことはなかった。
その一方でファリネッリももう舞台には立たなかった。

その先もあるのですが、ちょっとここでは割愛しますね。

話はアリグリに戻りますがアリグリの

Miserere Mei, Deus

とは

「神よ、わたしを憐れみたまえ」

という意味です。
旧約聖書の詩篇51章にある
神の掟に背いたダビデ王が悔い改めたときの言葉とされています。

詩篇からさらに抜粋すると

「神よ、わたしの内に清い心を創造し新しく確かな霊を授けてください。

御前からわたしを退けずあなたの聖なる霊を取り上げないでください。

御救いの喜びを再びわたしに味わわせ自由の霊によって支えてください。

わたしはあなたの道を教えます。」

そんな

Miserere Mei‬

には、ちょっとした逸話があります。

というのも、この曲は、美しさと霊性を保つものとして
礼拝堂の中のみで聴くことが許されたもの。
つまり門外不出で礼拝堂を出た場所での演奏を禁じられていたのです。

しかしモーツアルトが水曜礼拝にあらわれて、この曲をいわゆる耳コピし、暗譜したのです。
さらに金曜礼拝で曲をきき修正し、楽譜に起こしたということがあって、
楽譜におこすことが許された曲なのだそうです。

モーツアルトってやっぱすごかったんですね。。。いまさらですが。。

Gregorio ALLEGRI - Miserere Mei, Deus


ちょっとここんところまたクラシックを中心にきいています。
クラシック、とくに教会音楽などをきいて宗教画をみると、ぐっときます(笑)

またその曲なんかは紹介できたらよいなと思っています。

キリスト教に対して、色々な複雑な気持ちはありますが、
自分の考えは今回はおいておきます(^ω^)
祈り については、また今度。。


最後までご覧いただきありがとうございました。
れいあ
Posted byれいあ